富士通は3月21日、ベルギー王国のブリュッセルにおいて、「ブロックチェーン・イノベーション・センター」を開設したと発表した。

同センターは、ブロックチェーンの利用によって顧客企業が有する製品やサービスにおけるビジネス変革を実現するために、さまざまな企業や研究機関との連携することを目的として設立。当初の注力分野としては、ベルギーにおけるスマートシティの実現に向けたブロックチェーンの利用を検討している。都市における社会的・経済的・環境などの課題を調査した上で、ブロックチェーン技術の利活用によって課題解決を進めていくとしている。

Fujitsu Technology Solutionsにおいてベネルクス三国を担当しているPresales and Business Assurance DirectorのFrederik De Breuck氏は「富士通は、ベルギーにおけるスマートシティの実現に向けて、ブロックチェーンが重要な役割を果たすと確信している。National League of Citiesのレポートでは、現在、世界の人口の半数以上が都市部に居住し、2050年までには66%に増加すると予測。公共の安全確保やインフラ、交通、住居といった分野に対する政府への要望が高まり、都市部の社会的・経済的・環境などの問題に対処するため、ICTとインフラ、およびアーキテクチャーを統合するスマートシティへの進化が促進していくと考えている。スマートシティの実現において、公的台帳や選挙登録用の身分証明、スマートコントラクトにおける取引プロセスや監査の自動化が可能なブロックチェーン技術が重要な役割を果たすことは間違いない」と述べている。