Wineチームは3月16日(米国時間)、「WineHQ - Wine Announcement - The Wine development release 3.4 is now available.」において、Wine開発版の最新バージョンとなる「Wine 3.4」の公開を伝えた。WineはLinuxやmacOS、*BSDなどのオペレーティングシステムでWindowsアプリケーションを実行するための互換レイヤ。
Wine 3.4における主な変更点は次のとおり。
- Vulkanサポートの改善(X11ドライバの統合なども含む)
- x86-64における特権インストラクション処理の改善
- RegEditにおける16進数編集ダイアログの改善
- wine-stagingからのいくつかのパッチのマージ
- 複数のバグ修正
前回の開発版に引き続き、Vulkanのサポートが進んだ点が注目される。今後しばらくはVulkanのサポート改善が続くものと見られる。
Wineは仮想環境のようにPCをエミュレートするタイプのソフトウェアとは異なり、WindowsのAPIそのものをUNIX系オペレーティングシステムのAPIに置き換えることで処理を行っている。Windowsアプリケーションを実行するにあたって、Windowsを必要としないという特徴がある。