サッポロホールディングスは3月20日、国産レモンの生産量を安定的に確保するためルートレック・ネットワークスとともに、ICTを活用したレモンの栽培試験を今春から広島県大崎上島町で本格的に開始することを発表した。
同試験は、従来生産者の経験に基づいて行われてきたレモン生産に、ICTを取り入れ、農業活動を数値化することにより、レモン栽培を効率化し、さらにレモン果実の高品質化を図るもの。研究を通して、サッポログループの基幹事業であるレモンの安定的な確保と、栽培面積および担い手の拡大を通じた国産レモンの生産振興を目指す。
研究で利用する設備の「ゼロアグリ」は、ルートレック・ネットワークスが開発したAI潅水施肥システム。栽培データの蓄積と、それによる施水・施肥をAIにて自動化することで、レモン生産の効率化とともに、適切に制御された施水・施肥によるレモン果実の高品質化に期待できるという。このゼロアグリを利用して、実証実験では「露地栽培でのデータ収集とその活用研究・実証」ならびに「施設栽培でのデータ収集とその解析研究・実証」を行う。