こんにちは。プログラミング クラブ ネットワーク : PCN の 原です。

「すべてのこどもたちにプログラミングを」をコンセプトに活動する僕達「PCN」の活動のハイライトである「PCN子供プログラミングコンテスト2017冬」の最終審査会・表彰式 を、2月25日、東京の上野公園にある国立科学博物館で開催しました!

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    歴史ある会場にて開会宣言!

今回で8回目となるこのイベントですが、これが初の東京開催。全国から応募者の子供たちをはじめ、ご家族やスポンサーのみなさん、そして関係者と、総勢150名を超える人が、真冬にも関わらず、熱気に包まれた時間を過ごしました。

こどもプロコンについて

「PCNこどもプロコン」は、毎年、夏・冬の2回開催をしているコンテストです。日本、そして海外からも応募が可能な小中学生のためのコンテストです。第8回目となる今回は、4つに分けたカテゴリー(2部門 [ソフトウェア or 電子工作・ロボット] x 2分類 [小学 or 中学])に対して、総数として80作品の応募がありました。今回の最終審査会・表彰式では、その中から一次審査を通過したノミネート22作品の展示・最終審査を行いました。

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    ビデオカメラで撮影しながら動作を紹介中

本稿では、受賞8作品(最優秀賞+協賛賞)の紹介を、私の個人的な感想を入れながら紹介します。(なお、著者は最終審査の審査員ではありません。その他の受賞作品は、今後、コンテスト公式ページにて公開します)

最優秀賞4作品

■電子工作・ロボット部門 中学生の部
『良心に訴えろ! エスカレーター歩行防止 システム』
原田崇志さん(中学1年生)
佐々木ハナ(小学6年生)
森下知秋さん(小学4年生)

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    電子工作・ロボット部門 中学生の部 最優秀賞

3人のチームで参加してくれた同作品は、エスカレーターの上を歩かないようにする良いアイデアを形にするというもの。頭ではわかっていてもつい歩いてしまう人が気づいてくれるように、ベルトコンベアをエスカレーターと見立てて、電子工作 × プログラミング(IchigoJam BASIC)で作ってくれました。ベルトの上で3回大きな衝撃(歩く)を感知すると、アナウンスと共に自動停止。その後、ゆっくり再開するという人に優しい動作をしていました。個人的には、応募時の動画が、3人仲良く撮れていて好きです。

■電子工作・ロボット部門 小学生の部
『子供の初めての自動販売機』
佐藤空汰 さん(小学5年生)

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    電子工作・ロボット部門 小学生の部 最優秀賞

この作品は、チロルチョコ自動販売機。電子工作 x プログラミング(IchigoJam BASIC)での応募をしてくれました。10円玉をシュッといれてボタンを押すと、チロルチョコが自動販売機から出てきます。販売時の裏方の動作が気持ち良い。特徴は、なんとルーレットに当たるともうひとつ出てくるという演出! 展示の際には、10円玉とチロルチョコを同梱してきてくれる力の入り方が嬉しかったです。

■ソフトウェア部門 中学生の部
英語豚を止めろ!! ~Stop the Alphabet Pigs~
コバルチク理希 さん(中学1年生)

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    ソフトウェア部門 中学生の部 最優秀賞

各シーンで読み上げられる英単語のスペルを、グライダーにのってアルファベットと共に飛んでくるブタさんを撃ち落とす作品。英語を楽しく学んで欲しいというストーリーになぜかと思えば、アメリカからの応募! Scratchで作られたこの作品の音声は発音がとてもクリアですが、それは応募者本人の録音というところも納得です。自分の強みを活かし、英単語の読みだけじゃなく、ヒアリングも鍛えられるのが個人的に丸でした。

■ソフトウェア部門 小学生の部
すごいドライブゲーム
田中瑛絃 さん(小学5年生)

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    ソフトウェア部門 小学生の部 最優秀賞

3D効果の中でドライビングできるのが楽しい作品。アクセルを踏むとドンドンスピードがあがっていき、奥からせまってくる3次元のクネクネ道路を、ハンドルを左右に操作しながら進んでいきます。シンプルな内容なのに、のめり込めるバランス感覚が良い仕上がりだと思います。 Scratchで作られている同作品ですが、プログラムは結構シンプル。上手く特徴を掴んで開発したんだろうなぁと想像しました。

プラチナ協賛賞

■アイ・オー・データ機器賞
スマート枕
安藤 春香さん(中学2年生)

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    アイ・オー・データ機器 協賛賞

同作品は、未来のIoTマクラ。頭をのせて眠りにつくと自動で睡眠の記録がたまっていきます。音声で起こしてくれる目覚まし時計機能もついている機能は、Ruby on Rails で開発されたWeb画面から操作することができます。Raspberry Piに接続されたセンサーは、Pythonからコントロール。こんな組合せを中学生が作り上げる時代なのだと、僕には驚きの内容でした。

■さくらインターネット賞
きのこ・たけのこ にょきにょき対決!
平野 正太郎さん(小学6年生)

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    さくらインターネット 協賛賞

きのこ か たけのこ を選んで挑戦する電子工作(アーケード?)ゲーム。左側のセンサーの上で、手を上下すると、画面の中のキャラクターを上下にコントロール可能。敵の攻撃を避けながら、ボタンを連打して得点を獲得する作品です。ゲームは enchant.js (JavaScript)で開発されていて、センサー類はArduinoで制御されいます。 特徴は、100点をとってクリアした時。画面の中で飛び跳ねたキャラクターに合わせて、なんと工作されたきのこ(or たけのこ)が、画面の後ろから飛び出します。

ゴールド協賛賞

■NSD賞
CloudStudy
中本 八尋さん(中学3年生)

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    NSD 協賛賞

「CloudStudy」は、応募者本人が勉強のために作った勉強支援Webアプリ。PHPで開発された同作品にブラウザでアクセスすると、英単語、やることリスト、勉強タイマーの機能が使えます。中学生らしくスマートフォンにも対応したデザインが素敵。勉強の記録をいれていくと、他のユーザーの状況と一緒にタイムライン機能に情報が流れるのも面白いです。 個人的には、配色が綺麗なデザインで、すでに公開までされているのが良いなぁと思います。

■スタートトゥデイ工務店賞
Dream Catch (ドリームキャッチ)
澁谷 知希さん(小学4年生)

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    スタートトゥデイ工務店 協賛賞

「Dream Catch」は、「ほしいもの」を手に入れるための応援Webアプリ。PHPで開発された同作品は、今のお小遣い金額と共にユーザー登録でスタート。ほしいもの、それを手に入れるまでのタスクを登録すると、指定した時刻にメール通知が飛んでくるという仕組み。自分で目標に向けて計画するという発想がいいですね。

裏技共有機能メニューもにくいもので、ユーザー同士が「ほしいもの」をGETする裏技をシェアすることができるのです。

最後に

PCNこどもプロコン、2018年もやります!この記事を読んでくれた、あなた。アイデアを練ったり、プログラミングで遊んでみたり、ロボットを組み立ててみたりと、頭や手を使って良い作品作りにつなげてください!

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    他の応募者の作品で遊んでみる

  • PCN子供プログラミングコンテスト2017冬

    会場に遊びに来てくれていた受賞者と並んで記念撮影

他の人の作品で遊んで感心したり・次回の作戦を練ったり、ワークショップで即席チーム作って楽しんだりと、盛りだくさんの一日でした。最後となりますが、全国から集まってくれた応募者・興味を持った子供たち、そして保護者の方々、ご参加ありがとうございました。また、このような素敵な機会を支援いただいた協賛企業様、全国のPCN、そして東京の実行委員会メンバーの皆さん、ありがとうございました。

今後その他の受賞作品も、準備でき次第、コンテスト公式ページにて公開していきます。

次回コンテストにて、皆さんからの応募作品がたくさん見られること、心待ちにしていますね。