東京ビッグサイトで3月6日から9日の期間で開催された「日経メッセ」。コミュニティにおける賑わいの中心として機能する店舗・商業施設やビジネスの拠点となるオフィス、豊かに暮らすための住宅など、快適性はもちろん賑わいや安全性をどのように高めていくかを模索した多数のソリューションが展示されていた本イベント。本稿では、「日経メッセ」会場内においてあらゆるシーンでの安全性を高めるソリューションが数多く展示されていた「SECURITY SHOW」より、筆者のアンテナに「ビビッ!」と反応した岡村製作所ブースをピックアップしてお届けしよう。
オフィスにおいて、日々発生する文書の数々。法令でその保存期間が定められている重要書類はもちろん、例えば取引先へ提出する提案書などの管理は安全に、且つ高いレベルで行わなければならない課題のひとつだろう。それに加え、昨今では情報漏洩等へのリスク対策の一環として、先に紹介した文書のみならず、パソコンやタブレット端末、私物や社内メールといった備品に至るまで管理を徹底する必要に迫られているのが実情ではないだろうか。
そういったオフィスでよく発生する課題を解決してくれるソリューションが、オカムラのセキュリティ収納システムだ。一見、ごく普通のキャビネットに見えるのだが、FeliCaを鍵として使用することが可能となっているのが特徴だ。最近では入館証や社員証にICカードを利活用している企業も多いと思うが、それらをそのままキャビネットの鍵として使用することはもちろん、個人が所有しているSuicaやPASMOであっても何ら特別な操作を必要とせず鍵として紐付けることができるのだ。もちろん、より高いセキュリティレベルを実現するため、テンキーによる認証、指静脈による認証を組み合わせることも可能となっている。
鍵管理の煩わしさを排除しつつ、オカムラのセキュリティ収納システムは更なる利便性が付加されている。キャビネットの開閉履歴をログ管理することが可能となっており、セキュリティ面で万一トラブルが発生した場合でも、「誰がいつ持ち出したのか?」といった原因の追跡調査を行うことが可能だ。また、常にキャビネットは管理下にあるため、情報漏洩の抑止効果やモラルの向上にも寄与してくれるという。
建物のエントランスやエレベーターホールといったパブリックゾーン、受付や打ち合わせスペースといった共用ゾーン、そして、オフィス内部の執務スペースや会議室といった執務・会議ゾーン。オカムラが提唱する、これらのオフィス内の3つのセキュリティゾーン設定にあわせて、パブリックゾーンではICカードを用いたセキュリティゲートを、パブリックゾーンでは来訪者のカメラ機能付き携帯電話を預かるロッカーシステムを、執務・会議ゾーンではマネジメント型収納システムを、と、入館から収納スペースまで一気通貫での管理を行うことができるのは長年オフィスという空間に対して真摯に向き合ってきたオカムラだから成せる技だろう。
デジタル化が進むオフィスにおいて、それでも無くなることのない紙でのドキュメント。それらをセキュアに管理・運用することができるセキュリティ収納システムは、企業規模の大小を問わず今後必須となることだろう。そして、鍵管理といった煩雑な手間や、万一の文書紛失といった事態においてもその原因究明に繋がるソリューションは、「あれ? あの文書ファイルどこいったっけ?」が頻発する職場環境であるならば、思い切って上長へ本ソリューションの導入を具申してみてはいかがだろうか。