テクトロニクスは14日、高感度・低ノイズ性能を持ち、400G設計の製造移管において製造能力と歩留まり率向上を可能にする、DSA8300型サンプリング・オシロスコープ用の新製品光モジュール2機種と、最新の400G PAM4 TDECQ測定による機能強化サポートと高スループット製造試験のための4チャンネル並列処理に最適化されたソフトウェア・パッケージを発表した。
データセンタの帯域要求に応えるため、光の業界は400GとPAM4への移行を進めているが、小さなS/N比、小さな信号振幅、10倍以上に増えた試験項目のために、製造エンジニアはデバイスあたりの試験コストを下げる必要に迫られている。
このたび発表された新製品「80C20型 53GHz シングル・モード光サンプリング・モジュール」および「80C21型 53GHz・2チャンネル・シングル・モード光サンプリング・モジュール」は、56GBaud PAM-4、NRZに対応して、業界トップクラスの9μWの光ノイズ性能を持つ。2チャンネル仕様の80C21型は、光製品の製造において2倍のスループットと容量を実現するほか、デバイスの不良時には信号成分をノイズとジッタに分離する拡張PAM4解析ツールが用意され、潜在的な問題の理解に役立つとしている。これにより同ソリューションは、周波数帯域、高感度、短い試験時間により、試験コスト削減に貢献するという。
同社のワイヤード・コミュニケーション ジェネラル・マネージャのサラ・ボーエン氏は、次のように述べている。「400G製品が製造ラインに移管されるにしたがい、お客様は生産の歩留まり率と試験コストを向上させる方法を模索していますが、これには正確な試験結果と、良品と不良品をすばやく、正確に判定する能力が必須です。当社のソリューションは業界トップクラスの高感度と低ノイズ性能により、光コンポーネントやインターコネクトの歩留まり率とスループットの向上を可能にします」
なお、新製品は、米国カリフォルニア州サンディエゴで開催中の光ネットワーク/通信のカンファレンスおよび展示会、「Optical Networking and Communication Conference and Exhibition」(OFC)で公開されている。さらに、同展示会ではDPO70000SXシリーズ・リアルタイム・オシロスコープ用の新製品56GBaudシングル・モード光プローブも発表される。
製品価格は、80C20型 53GHz シングル・モード光サンプリング・モジュールが1,020万円、80C21型 53GHz・2チャンネル・シングル・モード光サンプリング・モジュールが2,190万円(どちらも税別)。