スマートバリューと石川県加賀市、シビラは3月16日、加賀市域の産業・資源・公共サービス・人材などの課題にブロックチェーン技術とICT技術を活用することで、地域コミュニティでの新たな経済圏創出を実現するための包括連携協定を締結したことを発表した。

  • 締結式の様子

    締結式の様子

同プロジェクトは、ブロックチェーン技術を中核として、加賀市との電子行政などの社会コストの削減と利便性に資する分野に留まらず、地域産業への経済効果に資する分野での共同研究開発にも取組み、加賀市が今後試みるIT分野の教育・雇用に関する事業の協働や実証などを通して、日本初のブロックチェーン都市ともいえる地域が自律・自走していくモデルを創出することを目的としている。

  • プロジェクトのイメージ

    プロジェクトのイメージ

2019年度は、プロジェクトの中核であるブロックチェーン技術によるKYC認証基盤の構築開始、地域活性化に資する技術やサービスの研究開発とIT人材の育成を目的としたラボの建設を進めていく。

KYC認証の領域においては、トラストレスな基盤であるブロックチェーン上にKYC認証基盤のアプリケーションを構築し、そこに地域で展開する各サービスのアプリケーションを繋ぎ合わせ、デジタルな地域空間を生み出すことで、既存の行政主体の枠組みに捉われない”新しい公共の形”を研究。地域内サービスの認証を一元化することで期待される社会コストの削減のほか、プラットフォームに集積したデータを活用して更なる研究開発とサービス検証を図る、データ駆動型経済の創出を見据えているという。

使用するブロックチェーンはシビラが提供する「Broof」。Broofはモジュール構造による柔軟なスマートコントラクトが実現可能なブロックチェーン技術で、KYC認証基盤だけでなく都市基盤として必要な機能を容易に実装することが可能だという。

今後はプロジェクトに共感し、加速させるためのアイデアや技術、加賀市の地域課題や発展に情熱を持っている事業者と提携していくとしている。