GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は3月14日、シンガポールの連結会社であるGMO PAYMENT GATEWAYを通じ、同国のJewel Paymentechと資本提携契約を締結したと発表した。
Jewel PaymentechはAI(人工知能)を活用し、クレジットカードの加盟店登録審査時のKYC(Know Your Customerの略。新規に銀行口座の開設やクレジットカードの発行や加盟店登録などを行う際に、銀行やクレジットカード会社側から要求される各種確認手続きの総称)や、ECにおける出品商品・取引のモニタリング、決済の不正検知業務を効率化するサービスを、ASEAN諸国の銀行やEC事業者などに一括提供している。
昨今、ASEAN諸国ではEC市場が拡大を続けており、クレジットカードによる支払いニーズも急速に高まっている。このような状況下において、クレジットカードの加盟店登録審査時に必要となるKYCは大量の書類確認が発生することから、加盟店登録審査の完了までに最大30日を要することもあると指摘。
また、ECにおける不正・違法商品の販売などを排除するためのモニタリングや、不正検知の重要性も増しており、これらの業務にコストや人的リソースを要する点が問題になっているという。
このような問題を解決すべく、シンガポールを拠点にASEAN諸国へ事業展開するJewel Paymentechとの提携を決定した。銀行やEC事業者などは、同社の各サービスを利用することでクレジットカード加盟店登録審査を最短2日に短縮できるほか、各業務に要するコストや人的リソースの削減を可能としている。
今回の提携により、GMO-PGはJewel Paymentechの事業拡大に向けた増資の一部を引き受け、リードインベスターとなる。さらに、今後は業務提携を行い、GMO-PGおよびマレーシアのMacro Kiosk Berhadをはじめとした連結会社でアジア諸国に向けた同社のサービス拡販を支援することで、銀行やクレジットカード会社、EC事業者の業務効率向上を図る予定だという。