Cypress Semiconductor(サイプレス セミコンダクタ)は、ミッションクリティカルなデータキャプチャに最適な高いパフォーマンスと信頼性を実現するシリアル不揮発性メモリとして、新たに製品ファミリ「Excelon Ferroelectric Random Access Memory(F-RAM)」を発表した。
同ファミリは、車載および産業機器において、極限温度下の厳しい動作環境でもデータを喪失せず高速の不揮発性データロギングを可能にすることを目的に開発されたもので、車載グレードの2Mヒット~4Mビット品がラインアップされている「Excelon Autoシリーズ」、および産業機器グレードの4Mビット~8Mビット品がラインアップされている「Excelon Ultraシリーズ」の2シリーズで構成されており、いずれも100兆回の読み出し/書き込みサイクルに対応する耐久性を備えているほか、85℃環境下で10年間、65℃環境下で151年間のデータ保持が可能だという。
Excelon Autoシリーズは、機能安全基準(ISO 26262)に準拠したAEC-Q100拡張温度オプションで提供される。一方のExcelon Ultraシリーズは、108MHzのQuad Serial Peripheral Interface(SPI)性能を実現しているという。
いずれのシリーズにも、揮発性データバッファによる電源障害時のデータ喪失リスクを解消し、ピン数を削減することを可能とするNoDelay即時書き込み機能が搭載されており、QFNパッケージにて1.7V~3.6Vの電圧範囲で動作が可能だという。
なお、同ファミリはすでにサンプル出荷を開始しており、量産品については2018年第3四半期に出荷を開始を予定だという。