ジャストシステムは14日、種子・苗・園芸用品・農業用資材などを取り扱う企業サカタのタネにおけるノンプログラミングWebデータベースソフト「UnitBase」の導入事例を発表した。業務システムを30分で1システム構築できる体制の実現に寄与している。
種子・苗木・球根・農園芸用品の生産や販売、育種の研究などを手がけるサカタのタネ。創業から100年以上の歴史を持つ同社は昨年8月にはベトナム・ハノイ、12月にはアルゼンチンはブエノスアイレスに現地法人を設立、現在では世界170カ国以上に種子を供給するなど世界を舞台に活躍している。
ビジネスの拡大に伴いどうしても業務は増加するが、業務システムはコスト面のほか、事業部門からの多くの要望に充分に応えられない状況になってしまう。部署ごと作成した個別のシステムが乱立しており、これがネックとなる状況もあったため、各部門のニーズに素早く対応できる業務システムの内製化に踏み切った同社は、超高速開発ツールの導入を模索する。
プログラミングなどの工程をできるだけ削減した業務システムを自動生成する枠組みを指すいわゆる「超高速開発ツール」はいくつかの企業が展開しているが、同社はユーザーインタフェースやライセンス体系などを鑑み「UnitBase」を採用。ドラッグ&ドロップでUIを設計し、ExcelやCSVからデータを取り込めるノンプログラミングWebデータベースの利用可能な範囲は意外にも広い。
案件管理や顧客管理、問い合わせ管理や帳票出力や申請フローの電子化など、ユーザー部門からの依頼や相談に対して情報システム部門が手軽に取り組める環境を作りだした同社は、約30分で1つの業務システムを開発していく体制を確立しているという。社内で可能なことと不可能なことは必ずあるが、できることを少しずつでも増やしていくことがいわゆる"攻めの情シス"へと繋がっている。