トッパン・フォームズは、バッテリーレスで簡易センサーとして利用可能な2種類の検知機能付きICラベル、「開封検知ICラベル」と「水濡れ検知ICラベル」を新たに開発したことを発表した。

  • (左)「開封検知ICラベル」、(右)「水濡れ検知ラベル」

    (左)「開封検知ICラベル」、(右)「水濡れ検知ラベル」

このたび開発された「開封検知ICラベル」は、内部の検知部と通信部にそれぞれ独立したアンテナを持つICラベル。ラベルが破損するとアンテナの断線を検知するため、製品の不正開封や真贋判定などが容易となるなど、セキュリティ用途での利便性向上が見込まれる。

  • 開封検知ICラベル 使用方法

    開封検知ICラベル 使用方法

一方の「水濡れ検知ICラベル」は、基材となる紙に同社の独自技術を用いて、導電性のある金属アンテナを印刷配線したICラベル。水に濡れることで紙の延伸に金属が追従できないことでアンテナが断線し、水濡れを感知する。水気に弱い物品の品質管理やライフケア領域などでの利用を想定している。

  • 水濡れ検知ICラベル 断線イメージ

    水濡れ検知ICラベル 断線イメージ

なお、「開封検知ICラベル」には、NXP Semiconductors(以下、NXP)のTag Tamper機能を搭載したチップを採用し、UHF帯チップを採用し長距離での複数一括読み取りができるタイプと、HF帯チップを採用し個体管理が可能な近距離通信タイプという、通信距離の異なるふたつのタイプが用意される。

トッパンフォームズは、このたび開発した検知機能付きICラベルを、貴金属や高額な化粧品の物流向けの真贋判定用途に、さらには医薬品の使用／未使用判定を行う物流現場への導入を促進し、簡易センサーを使用した物流現場のIoT化に貢献していくという。また検知機能付きICラベルのさらなる高機能化も目指し、開発を続けていくということだ。