凸版印刷は、調剤薬局において複数の処方箋薬を服薬時間ごとに専用の小分けカップに自動充填し、調剤の効率化とともに介護現場などでの誤薬防止や業務効率化を実現するトータルパッケージサービス「メディケアイージー」の提供を、調剤薬局向けに3月14日より開始することを発表した。

  • 「メディケアイージー」のサービス概要

    「メディケアイージー」のサービス概要

同サービスは、労働者不足に悩む介護現場および調剤薬局での業務負荷の軽減やサービス向上を実現するもの。具体的には、調剤薬局において個人ごと・服薬時間ごとに複数の薬を専用カップに自動で密封充填でき、フタには自由に印刷が可能な分包機「メディケアイージー・分包システム」により、処方箋薬を分包する。直接トレイに充填するため衛生的で、フタをヒートシールで密封することで改ざん防止も実現している。さらに、カップのフタには施設・服薬者ごとのカスタマイズ印刷が可能となっている。

これらを保管・輸送に便利な「メディケアイージー・ボックス」に入れて、薬剤師が利用施設まで搬送する。処方箋薬があらかじめ個別に分包されているため、介護現場での誤薬防止や作業効率化が期待できる。

また、充填する専用カップ「メディケアイージー・カップ」は、従来の袋形状とは異なりカップから直接飲めるため、落薬など服薬時のトラブルが減り、服薬しやすさが向上している。

凸版印刷は、同サービスを調剤薬局向けに拡販し、2019年度に約5億円の売上を目指すという。将来的には、地域包括ケアシステムの実現による在宅介護での利用も想定し、サービスの拡充を進めていくとしている。なお、同サービスの提供開始にあたっては、調剤・輸送などのスキームにおいて、調剤薬局を運営するクオールの協力を得ているということだ。