新日鐵住金は3月7日、同社の意匠性チタン「TranTixxii」が、中国・復旦大学の外装(屋根)材へ採用され、調印式を実施したと発表した。施工面積は約6000m2で、意匠性チタンはハニカムパネル屋根部材に加工されたのち、外装施工工事に使用される予定となっている。
TranTixxiiは、建材分野において、軽量(比重は、鉄の60% 、銅の50% ほど)で「安全・安心」(高所建設作業の効率化・工期短縮、耐震性向上による躯体構造への負荷軽減、環境親和性向上など)に加え、すぐれた意匠性や耐変色性による「LCC改善」(メンテナンス負荷軽減)を実現している材料だ。
また復旦大学は、1905年の設立より113年の歴史を誇る中国の国家重点大学であり、在校生が4万人を超える世界有数の総合大学。同施設の新築工事は、「世界に発信出来る象徴的建築物」というコンセプトに基づき10年の期間の準備をして12万4千m2を造成している。
建物は、スペインの設計事務所MIRALLES TAGLIABUE EMBTが中国と西洋のデザインが融合した建築物をイメージして設計された。同社の意匠性チタンは、そのデザイン性が評価され、中央広場に面した建物と渡り廊下の外装材として採用された。さらに、チタン本来の軽量で安全性が高く、高耐食性能によるメンテナンス負荷軽減、また金属イオンの溶出もほとんどないことによる環境親和性が高いポイントも評価されたという。
調印式は1月26日に同大学にて行なわれ、復旦大学管理学院から、陸院長、叶書記を始め20名超が出席し、新日鉄住金同席の元で材料供給の調印が実施された。
なお新日鐵住金は今後も、チタン製品の国内外への普及につとめていくとしている。