SBIホールディングスと、みずほフィナンシャルグループのユーシーカード(UCカード)、Orbは3月6日、4月から新たな決済インフラ活用の研究の一環として、ブロックチェーン/分散型台帳技術を用いた地域通貨「UC台場コイン(仮称)」の実証実験を開始すると発表した。
UC台場コインは、スマートフォン上で決済・送金・チャージが可能なプリペイド型の地域通貨を目指し、UCカード社員を対象に、お台場のUCカードオフィス内や近隣施設の飲食店などにおいて「顔認証」(グローリーが技術提供)、または「スタンプ認証」(ギフティが技術提供)でキャッシュレスに決済できる仕組み。
実証実験では、UCカードがコインの発行かつ決済業務、SBIがコインの発行・管理するシステムの運営、Orbがシステムのベースとなるブロックチェーン/分散型台帳技術であるOrb DLTの提供および周辺機能の開発をそれぞれ担う。
コインの発行・管理するシステムは、SBIが提供する仮想通貨や前払式支払手段の電子マネーなど、多様なデジタル通貨を発行し決済に利用することが可能な「Sコインプラットフォーム」を使用する。
Orb DLTは分散型台帳技術で、決済や契約アプリケーションにおけるトランザクション処理や管理を支えるプラットフォームソフトウェアとなる。
実証実験を通じ、決済分野におけるブロックチェーン/分散台帳技術の更なる可能性・有用性を研究し、お台場地域の活性化・キャッシュレス促進へとつなげていく考えだ。
また、3社は近年のスマートフォンの普及に伴うユーザーの決済デバイスの変化や、技術革新により創出されるFinTech市場を見据え、さまざまな決済インフラを提供することでキャッシュレス社会を創造し、ユーザーの利便性向上を目指す。