スイスのu-blox AG(日本法人:ユーブロックスジャパン、以下 ユーブロックス)は、SARA-N2 NB-IoTモジュール・シリーズの生産開始を発表した。アジア、オーストラリア、ヨーロッパでの認証に加え、危険な環境での使用に関するATEX認証を取得し、IoTの活用範囲を新しい産業用アプリケーションへと拡大した。
NB-IoTは、メーターやセンサーを始めとする多数の産業用IoTアプリケーションに最適な技術としての地位を確立しつつある。その理由のひとつが、同技術の低消費電力にあり、エンドデバイスをひとつのバッテリで数年間、場合によっては10年以上稼働させ、メンテナンスの必要性を最小限に抑えることができる。さらに、屋内や地下でも信号の到達性に優れ、広範囲の通信が可能なため、地下室や遠隔地などの場所でもIoTアプリケーションを使用できる。
また、ATEX認証済みにより、エンドデバイスのメーカーはコンプライアンスの確保によって時間とリソースを節約できると同時に、エンドデバイスのテストを迅速化し、認証取得を簡素化することができる。ATEXの要求を満たすために最終段階になってからモジュールに変更を加えるリスクを最小限に抑えることができる。SARA-N211製品のバリエーションは、石油・ガス産業、化学プラント、鉱業などのアプリケーションに見られる潜在的爆発性環境で使用するため、ATEX認証を取得した初のNB-IoTモジュールとして、NB-IoTの活用範囲をさらに拡大する。
同社セルラー製品センター・プロダクト・マネージャーのSamuele Falcomer氏は、次のように述べている。「NB-IoTが登場した当初から、弊社はその開発に密接に関与してきました。2016年には、NB-IoTネットワークを介して最初のプリ・スタンダード・メッセージを送信し、世界初のNB-IoTモジュールの発売に至りました。現在、世界初のATEX認証取得NB-IoTモジュールを含むu-blox SARA-N2 NB-IoTモジュール・シリーズは、生産が開始されています。これらの成功は、この分野におけるイノベーションの推進とIoTエコシステムの拡大への弊社の確固たるコミットメントを物語っています。」