独SAPは2月27日(現地時間)、コネクテッドカーのオープンネットワーク「SAP Vehicles Network」にMastercardなど3社が加入したと発表した。
今回、加入したのはMastercardのほか、HERE、Postmatesの3社。同ネットワークはデジタルイノベーションシステム「SAP Leonardo」をベースとし、駐車、給油、食事、ナビゲーション、支払いなどに関して自動化されたサービスをドライバーに提供している。
参加企業は同ネットワークを通じ、デバイスの種類や車種を問わず、ドライバーと同乗者にモビリティサービスを提供できる。また、ビジネストラベラーや個人消費者のニーズに合わせた安全なモビリティサービスを提供することも可能だという。
Mastercardは自社技術を生かし、消費者が車内で安心かつ安全な方法で支払いを行える仕組みを実現し、同社は支払いのトークン化を行う。
これは、消費者のクレジットカード、デビットカード、コマーシャルカード、プリペイドカードにひもづけられた個人カード番号(PAN)を、安全な「トークン(カード表面に記載されている従来のPANの代わりとなる数字)」に置き換える技術となる。また、同社が提供しているセキュリティ、ロイヤルティ、アナリティクスなどのサービスも、ネットワークに組み込まれる。
HEREは交通情報、ナビゲーション、地図作成サービスの分野に強みを持つ。今回、パーキングソリューションを手始めに自社サービスを同ネットワークと連携させ、ドライバーが最寄りの駐車場を簡単に見つけ、安全に支払いを済ませられるナビゲーションサービスを実現する考えだ。
Postmatesは、オンデマンドなあらゆるものに対応したネットワークを提供し、ドライバーはSAP Vehicles Networkを通じて注文を行い、Postmatesに登録されている店舗からの配達サービスを受けることを可能にするという。