リコーは26日、三重県多気郡多気町やアクアイグニスと、三重県多気郡多気町に2020年開業予定の複合リゾート施設「アクアイグニス多気」のひとつ、「薬草の湯」で消費する温浴用エネルギーを、リコーが供給することに関する協定を締結したことを発表した。

  • アクアイグニス多気施設の鳥瞰図

    アクアイグニス多気施設の鳥瞰図

アクアイグニス多気は、「癒やし」と「食」をテーマにした複合リゾート施設。その中核施設のひとつである「薬草の湯」では、県内の薬草を活用し、季節ごとにさまざまな効能の湯を提供する。

リコーは、木質バイオマス熱エネルギープラントを建設し、木質チップを燃やした時の熱を温水にして「薬草の湯」に供給する。燃料は主に、三重県の森林から産出された一般材由来の木質チップを利用するという。これは、多気町、アクアイグニス、リコーの三者が、森林保全と林業活性化に寄与すること、二酸化炭素の排出削減により地球温暖化防止に寄与すること、来場者の多くに再生可能エネルギーの実際の活用事例を紹介できることという3つを意義あるものとして、共通認識していることから実現したという。

なお、リコーは2016年12月から、静岡県御殿場市のリコー環境事業開発センターにおいて、御殿場市との協業により、センター近くの森林の未利用間伐材をチップ化し、木質バイオマスボイラーの燃料としてセンターの空調や給湯に活用している。このノウハウを活かし、ここのたびの温浴施設における木質バイオマスの活用を実現するということだ。

  • 木質バイオマスを活用した温浴施設向けエネルギー供給に関する調印式。左から、アクアイグニス 立花代表、多気町 久保町長、リコー 中村執行役員

    木質バイオマスを活用した温浴施設向けエネルギー供給に関する調印式。左から、アクアイグニス 立花代表、多気町 久保町長、リコー 中村執行役員