バルセロナで現地時間26日から開催される世界最大級のモバイルイベントMobile World Congress。スマートフォンに代表されるモバイルは、多くのIT分野に関わってくる。公式ページからは、第四次産業革命、ネットワーク、社会、イノベーション、デジタルコンシューマやAIなど多岐にわたるテーマごとに予定各セッションが掲載されている。
GoogleのPlatforms & Ecosystems、Senior Vice PresidentのHiroshi Lockheimer氏は公式ブログで多くのパートナーデバイスとGoogle AssistantやGoogle Lens周辺とRCS(Rich Communication Services)周りの成果などが見られるだろうと言及、現在のAndroidの状況を伝えている。今秋に10年を迎えるAndroidは現在、世界1,300のブランドから24,000プロダクトにおよびアクティブデバイスが20億以上。10年という短い期間に前人未踏の大きなマーケットを作りだしてきたとその歴史を振り返っている。それを踏まえた上で低価格帯のデバイスAndroid Oreo(Go edition)や端末とOSの齟齬を減らし、セキュリティ面を含む最新Androidへのアップデートを担保できるAndroid Oneプログラムを紹介している。
Android Oreo(Go edition)は昨年末にメモリ容量512MBから1GBのエントリーデバイスを対象に最適化したAndroid Oreo。プリインストールのアプリの容量が50%削減され、利用できるストレージ容量を増やすなど工夫を凝らしたエディションとなる。Android Oreoは、バッテリーやセキュリティといった同社が"Vital"と呼ぶ基本的な性能向上に加え、同時2タスク処理を実現するPicture-in-picture、機械学習を活用したコピー&ペーストSmart Text Selectionなど従来Androidには無いエクスペリエンスも備わっている。Go editionではおおよそ50ドル前後での提供も可能なデバイスにすることで、インターネットに触れられない人々にも最新のエクスペリエンスを提供できるようになる。
Android Oneは、必要最低限のシンプルなアプリとともに最新バージョンのAndroidで出荷され、3年間のセキュリティアップデートと2年間のOSアップグレードが提供されるブランド。パートナー企業と提携しシンプルながらセキュアで最新のAndroidを体験できるという特徴も持つ。スマートフォンにおけるセキュリティは言うまでも無く重要さが増している。最新版への定期的なアップデートは、セキュリティリスク軽減には大きな役割を持つ。
最後にAndroidの成長はパートナーの存在なしには実現できなかったこと、また次の10年にAndroidがどんな驚くべき体験を持ってくるのか?私たちも楽しみにしているとMobile World Congressの準備中の合間を縫って報告している。