日立製作所と日立オムロンターミナルソリューションズは2月23日、税公金など各種払込票の取り扱いが可能なATMを開発し、全国の金融機関向けに提供を開始すると発表した。

同ATMは、従来、窓口での取り扱いに限定されていた数万種類にも及ぶ税公金などの各種払込票を処理できる製品。利用者自身で操作するため、窓口の混雑解消が期待される。また、払込依頼書の記入が不要なので、利用者の利便性向上に加えて、行職員の窓口業務の効率向上にも貢献できるという。

  • 税公金など各種払込票の取り扱いが可能なATM

    システム概要図

同製品では、日立が独自開発した帳票認識技術を活用しており、スキャナで読み取った帳票の画像全体から必要な情報を抽出・認識処理できるので、あらかじめ読み取るエリアを設定するといった様式登録を行う必要がない。そのため、多種多様な払込票の取り扱いが可能だという。

また、払込票に付属する領収証に代わって、帳票イメージと領収印を印刷した領収証を発行するため、窓口で行っていた払込票原本への押印処理が不要だ。そのほか、現行機種のATMをベースに、各種払込票を取り扱えるようにしたことで、従来のATMと同様の操作性で、現金やキャッシュカードによる払込ができる。

日立は同製品を三菱東京UFJ銀行へ2017年4月から先行導入しており、今後も順次設置店舗を拡大していく予定だ。