KDDIは22日、Qualcomm Technologies、ラッカスネットワークス、シャープと共に、国際標準技術である公衆無線LAN向けの認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Vantage」に基づく品質改善技術のフィールドトライアルを、東京都渋谷区にある「au Wi-Fi SPOT」の一部エリアにおいて実施し、世界で初めて成功したことを発表した。

昨今では、訪日外国人の増加やイベントにおけるトラフィックの急増、災害時のWi-Fi無料開放など、公衆無線LANが混雑するシーンが増え、同社はユーザーがストレスなく公衆無線LANを利用するための対策を継続的に実施している。その一環として、Wi-Fi Allianceの国際標準化活動に参加しており、今回実証した品質改善技術の仕様策定や業界への普及活動についても、2014年当初から参画し貢献してきた。

このたび実証した品質改善技術は、混雑時の通信効率を改善する技術、電波が不安定な状況において接続しない技術、公衆無線LANへの接続時間を短縮する技術という3つの要素で構成される。フィールドトライアルの結果、30%の通信効率改善、最大10倍の接続速度向上効果が得られることを実証した。

KDDIは、今回のフィールドトライアルの結果も踏まえ、現在提供している「au Wi-Fi SPOT」サービスをより快適に利用できるようにするための、将来の「Wi-Fi CERTIFIED Vantage」の商用導入を検討するほか、さらなる品質向上に向けて取り組んでいくとしている。