AMD、組み込み分野に向けたEPYCとRyzenを発表

AMDは2月21日(米国時間)、高性能の組み込み型プロセッサ「AMD EPYC Embedded 3000」と「AMD Ryzen Embedded V1000」を発表した。

EPYC Embedded 3000はネットワーキング、ストレージ、およびエッジ・コンピューティング・デバイスを含むさまざまな新たな市場で「Zen」の性能を提供することを目的としたもので、一方のRyzen Embedded V1000は医療画像、産業システム、デジタルゲーミング、およびシンクライアントをターゲットとした製品だという。

EPYC EmbeddedとRyzen Embeddedのターゲット領域

EPYC Embedded 3000は、4コアから16コアまでのプロセッサファミリ構成で、30Wから100WまでのTDPに対応。最大64 PCIeレーン、および10GbE、8チャンネルの大規模なI/Oの統合、最大4系統までの独立したメモリチャンネルを備えた、最大32MBの共有L3キャッシュなどのほか、エンタープライズ・グレードのRASにより、データ検出、補正、復旧、およびコンテインメントに対応可能だという。まら、暗号コプロセシングを実現するオンチップ・セキュア・プロセッサ、不正な物理メモリアクセスを防ぐSME、およびアプリケーション・コードを中断することなく、あらゆる管理者の攻撃から保護するVMメモリ暗号なども搭載しているという。

これらの結果、競合製品と比較して1ドルあたり最大2.7倍の性能と最大2倍の接続性を提供することが可能になるという。

EPYC Embedded 3000シリーズの概要

一方のRyzen Embedded V1000は、「Zen」CPUと「Vega」GPUを1ダイに組み合わせた「Accelerated Processing Unit(APU)」で、最大4つのCPUコア/8スレッドと11のGPUコンピュート・ユニットを備えることで、最大3.6TFLOPSのスループットならびに前世代比で最大200%の性能向上を実現するという。

12Wから54WまでのTDPに対応し、最大16 PCIeレーン、デュアル10GbE、最大4系統のUSB 3.1/USB Type-Cに加え、追加のUSB、SATA、およびNVMeに対応したな幅広いI/Oの選択肢を提供するという。また、4台までの独立した4Kディスプレイに出力可能なほか、次世代の解像度を求めるアプリケーションには、H.265デコード/エンコード、およびVP9デコードを含めた、5Kグラフィックスをサポートする。

メモリは最大3200MTsの性能を持つ、デュアルチャンネルの64ビットDDR4に対応するほか、暗号コプロセシングを実現するオンチップ・セキュア・プロセッサ、不正な物理メモリアクセスを防ぐSME、およびアプリケーション・コードを中断することなく、あらゆる管理者の攻撃から保護するVMメモリ暗号化といった機能もチップとして提供するという。