カネカは2月22日、東京大学の酒井康行 教授らと共同で開発した、「iPS細胞やES細胞などの多能性幹細胞を大量培養する方法」に関する発明について、日本における特許を取得したことを明らかにした。

今回特許を取得したのは、リゾリン脂質を含む液体培地中で多能性幹細胞を浮遊させながら培養することで、細胞凝集塊を均一で適度な大きさにコントロールし、さまざまな細胞になることが可能な未分化性を維持した多機能性幹細胞を大量生産するというもので、10億個以上の幹細胞を効率よく、低コストで培養することが可能だという。

すでに日本以外にも、米国、欧州、アジアなどにも特許出願済みで、それぞれの国や地域において成立に向けた手続きを進めているという。

なお、同社では、今回の大量培養技術を活用し、多能性幹細胞を大量かつ高品質に作製できる技術開発を進めていき、再生・細胞医療における同技術の実用化に向けた取り組みを加速させていく計画としている。