NECは19日、アイルランドのUBiqube社が立ち上げたOpenMSAコミュニティへ参画、SDNコントローラのデバイスアダプタをOSS(Open Source Software)に提供し、OpenMSA採用のネットワークインフラ構築に関するSIサービスを開始していくことを発表した。
UBiqube社は、マルチベンダー環境のオーケストレーションを推進するOpenMSA Communityを現地時間19日に発足しており、レガシーな環境からSDN環境、WANからLAN、ネットワーキングからセキュリティまで混在する環境は、ひとつの自動化されたプロセスによって制御されるべきだと発足のプレスリリースを発行、OpenMSAの成果物を開発者向けに公式サイトやGithubで公開している。デーモンとして動作するOpenMSA Core Engineが、対応する各メーカーのデバイスアダプタを通して設定や制御を行う。
UBiqube社の戦略的パートナーに名を連ねるNECは、このOpenMSAコミュニティに参画し、同社のSDN(Software Defined Network)コントローラをコミュニティに提供、NECのパートナー企業であるネットワーク機器ベンダーにもデバイスアダプタのコミュニティへの提供を働きかけていくことを発表している。OpenMSAのMSAデバイスアダプタ(GitHub openmsa/Device-Adaptors)では既に過去にもA10、Cisco、ESA、f5、Fortinet、Juniper、Palo alto Networksなどの一部デバイスのアダプターがNEC Device Adaptersの名で公開されている。
また、NECではOpenMSAを採用したネットワーク機器のマルチベンダ環境でのネットワークインフラストラクチャ構築のSIサービスを開始することも発表しており、適用領域はネットワーク仮想化のオーケストレーション(ファイアウォール、ロードバランサ等の設定、拠点間接続機器の設定等)のためのシステムで、仮想/物理を含む各種ネットワーク機器の効率的管理、運用負担やコスト減が可能になること。OpenMSAに含まれるDevOpsツールの導入により、各種ネットワーク機器を使ったサービス開発などアジャイルに環境変化に対応できることをアピールしている。