ANSYS(アンシス)は、設計段階においてリアルタイムでシミュレーションができる「ANSYS Discovery Live」の提供を開始した。同製品は、主要な物理現象を瞬時に解析できるため、プロトタイプにかける時間やコストを削減できるという。
Discovery Liveは、ダイレクトモデラーの機能を持ち、直接モデリングし瞬時にシミュレーション結果を得ることで、設計上の探索をインタラクティブに行って製品のイノベーションを早期にもたらすことを可能にする。NVIDIAのGPUとCUDAによる並列コンピューティングを活用したスーパーコンピューティング機能によって、従来の手法の数千倍もの速さで主要な物理現象を瞬時に解析する能力があるので、エンジニアは、製品コストの大部分が確定する設計プロセスにおいて、解析したい問題をあらかじめ挙げ、あらゆる設計パターンを素早く試し、即時にフィードバックを得られるようになる。そのため、これまでのようにコストと時間をかけて物理プロトタイプを準備し実験して解析するのではなく、設計変更の影響を瞬時に把握できるようになるという。
同製品は、今回の正式リリースに先立って5か月間にわたるテクノロジープレビュー期間を設けて公開されたが、製品版では、ユーザーが利用できる入力や表示の種類が増え、流体、構造、熱解析の機能が拡充されている。また、ANSYS AIMおよびANSYS SpaceClaimとともにひとつの製品ファミリーとしてまとめられ、設計エンジニア向けに提供されるという。なお、製品のトライアル版への登録やバンドルライセンスについては、同社Webページで案内されている。