IDC Japanは2月14日、国内の携帯電話およびスマートフォン端末の2017年第4四半期(10~12月)、および2017年通年(1月~12月)の出荷台数を発表した。
2017年第4四半期、国内市場の携帯電話(スマートフォンと従来型携帯電話の合計)の出荷台数は、前年同期比13.6%増の1107万台。この要因としては、アップルのiPhone出荷が前年同期比22.9%増の621.4万台という記録的水準に達したことが挙げられる。
消費者の関心が高かったiPhone Xの出荷が好調だったことに加え、相対的に値頃感の強まったiPhone 8も極めて好調な出荷を記録し、iPhone 8の第4四半期の国内出荷台数はiPhone Xを上回った。
また、Android陣営では、Xperia XZ1が好調な出荷を記録したソニーが155.3万台(前年同期比17.9%増)の出荷で第2位、AQUOS Senseを中心に豊富なラインアップを揃えたシャープが第3位で113.4万台(前年同期比39.2%増)と続き、スマートフォンの出荷台数は1101万台(前年同期比17.3%増)だった。
通年では、2017年は前年比4.6%増の3409万台の出荷で、2016年に続いて2017年も前年比でプラス。ベンダー別シェアでは、アップルが1589万台(シェア46.6%)でトップ、2位は456.6万台(同13.4%)のソニー、3位は334.6万台(同9.8%)のシャープ、4位は303.1万台(同8.9%)の京セラ、そして5位は271.4万台(同8.0%)の富士通であった。
アップルの出荷台数は前年比0.7%減ながらもほぼ同水準を維持しており、日本国内での圧倒的な存在感が目立つ。スマートフォンの2017年通年の出荷台数は3343万台で、出荷された携帯電話の98%以上がスマートフォンだ。通年で見ても市場はスマートフォンに移行したといえる。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの菅原啓氏は、「アップルの新製品の主な出荷時期でもある第4四半期はここ数年出荷台数が突出する傾向が続いているが、2017年第4四半期もそれが顕著であった」とコメントしており、また、「この背景にはかねてより話題となっていたiPhone Xに加えてiPhone 8の出荷が好調だったことが影響している」としたうえで、「他方、Android陣営ではSamsungやHuawei、ZTEなど外資系ベンダーの存在感が高まることで活発化の様相を見せており、2017年第4四半期に世界第4位であったOPPOが今春より日本市場に参入することも含め、動向が注目される」と述べている。