キヤノンとシーメンスは2月14日、工場における生産現場の自動化(FA:Factory Automation)分野で協業し、順次、両社の特徴を兼ね備えたシステムソリューションの提供を行っていくことを発表した。

具体的には、キヤノンが自社の強みであるイメージング技術とカメラ製品群を活用して生み出されたソリューションを、シーメンスのハードウェアやソフトウェアなどを組み合わせて活用することを可能とする取り組みとなる。

第1弾としては、シーメンス製産業用PC(IPC)「SIMATIC IPC」に、今回の協業と併せて発表されたキヤノンの異常監視・録画ソフトウェア「Monitoring Edition」および画像処理ソフトウェア「Vision Edition」をあらかじめインストールした、FAシステム用ソリューションとして提供する。これにより、製造現場のロボットや生産装置、設備などをさまざまな情報を見える化して、分析につなげることで、さらなる自動化の促進につなげたいとしている。

なおキヤノンでは、自社の有するネットワークカメラや産業用カメラなどのイメージング技術、画像処理技術などを活用し、工場の見える化を実現する「Canon Industrial Imaging Platform」として今後提供していく予定。シーメンスとの協業の第2段階としては、シーメンスのSCADAシステム「SIMATIC WinCC」と生産現場の映像データを連携させることで、さらに広範囲の映像データの活用を可能にするシステムを商品化する予定としている。

  • キヤノンが目指すイメージングファクトリーのイメージ

    キヤノンが目指すイメージングファクトリーのイメージ