GMOインターネットは2月9日、仮想通貨の採掘事業において、8月からクラウドマイニングサービス「Z.com Cloud Mining」を提供開始すると発表した。これに伴い、サービスの利用希望者の事前申し込みを3月1日から受け付ける。
GMOインターネットグループは、2017年5月に仮想通貨売買所を開始し、同9月に仮想通貨のマイニング事業への参入を発表。12月には当初の予定より前倒しで事業を開始するなど、仮想通貨関連の領域において本格的な事業展開を進めている。
マイニング事業においては、高性能なコンピューターを自社開発するべく、パートナー企業とともにマイニング専用の7nmプロセス技術を利用した半導体チップ(次世代マイニングチップ)の研究開発を進めており、2018年1月には重要なマイルストーンとなる、12nmFFCプロセス技術を用いた半導体の開発に成功している。
電力供給の面においては、再生可能エネルギーの豊富な地域に「次世代マイニングセンター」を設置し、クリーンで安価な電力の調達を実現しているという。
Z.com Cloud Miningでは、同社が欧州法人を通じて運営しているマイニング施設である次世代マイニングセンターのマイニング設備の一部を貸し出し、同社で設備の管理を行う。利用している設備でマイニングに成功した場合、そこで獲得した仮想通貨をマイニングの報酬として受け取れるとしている(別途、管理手数料が必要)。
これにより、自社でマイニングの設備投資・運用が難しい事業者もマイニングに参加できるという。なお、同社は同サービスに続き、次世代マイニングボードの販売およびGMOコインへの仮想通貨供給といった事業を検討している。
次世代マイニングボードの販売について、マイニングチップを搭載したマイニングボードは、製造後に次世代マイニングセンターでの使用に加えて、一部外部への販売を行うことを検討している。
また、外部販売においては2018年度内をめどに、トークンセール(ICO)の実施について検討している。仮想通貨供給に関しては、同社のグループ会社であるGMOコインに対し、マイニングしたビットコインをはじめとした仮想通貨の供給を予定。これにより、GMOインターネットグループとして仮想通貨市場の多様性やリクイディティ向上に貢献していく方針だ。