さくらインターネットは2月8日、福岡地所が管理するキャナルシティ博多におけるビル関連データの取得・公開を、2018年3月から1年間の予定で実施すると発表した。

同社は、データ分析と利用により効率的な都市運営やビル利用を図るスマートシティ・ビルの実現を目指している。自治体や公共機関、民間業者が保持するデータを組み合わせ、オープンに利用可能にするためのデータ流通システムの実証実験を2018年3月から予定し、今回発表したデータの取得・公開は、その一環となる。

同社は、キャナルシティ博多内に移動人数や人の動線などを計測するセンサーを設置し、取得した人流計測データを公開する。

  • 人流センサーの設置場所

    人流センサーの設置場所

  • 取得データのイメージ

    取得データのイメージ

まず共用通路における人流計測データ公開から開始する。その後、ビル管理システムの各種データに対象を拡張し、将来的にはビルの対象も拡大していく。なお、センサーの設置および取得したデータの公開などは、さくらインターネット研究所が行う。

公開したビル関連データをデータ流通基盤上で分析・利用することにより、周辺ビルを含めた地域で、人流・物流計測データを利用した建築設計計画、販売促進や物流効率、およびエネルギー利用効率の改善などが期待できるという。

また、実際の現場データを基にデータ流通基盤を運用・利用することで得た知見やノウハウを、同社が関係団体にフィードバックをし、スマートシティ・ビル実現への貢献を目指していく。