NECは、AIを活用してネットワークを流れるトラフィックの特徴からさまざまなIoTサービスを自動的に分類し、サービスごとにネットワークを制御することで、ネットワークリソースの最適な割り当てを実現するソリューション「Context-aware Service Controller」を、主に通信事業者向けに提供開始すると発表した。
新ソリューションは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つ。ディープラーニング(深層学習)技術を搭載したソフトウェア「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」の活用により、トラフィックの時系列データから特徴を抽出し、IoTサービスごとに自動的に分類するとともに、サービスごとのネットワークの利用状況を可視化する。
これにより、従来はサービスを分類するためにネットワーク運用者が行っていた事前の設定作業を軽減できるほか、トラフィックの特徴からサービスを分類するため、データが暗号化されていた場合でも対応が可能となる。
また、新ソリューションは分類されたサービスごとにネットワークの帯域制御や優先制御が可能なため、最適化されたネットワークを実現するという。
新ソリューションを活用することで、低遅延な通信が求められる自動車向けサービスと、広帯域な通信が求められる映像監視や映像配信など映像系サービスが同じネットワークを利用している場合、トラフィックの特徴から「移動系サービス」と「映像系サービス」に自動で分類し、ネットワークリソースをそれぞれのサービスに合わせて最適に割り当てることが可能となるとしている。