凸版印刷は2月6日、シリアルナンバーを活用したクローズドWebキャンペーン(マストバイキャンペーン)を実施する企業など向けに、システム共有型サービス「シリアルLITE(シリアルライト)」を開発し、2月から販売を開始すると発表した。

シリアルナンバーを使用するクローズドWebキャンペーンはキャンペーン対象商品の購買証明として消費者にシリアルナンバーを配布し、キャンペーンサイトで入力してもらうことで抽選応募を受け付ける仕組みとなり、現在も多くのメーカー・流通で実施されているWebキャンペーン手法の1つ。

新サービスは、同社のWebキャンペーンシステム「Cam!Labo」の機能のうち、クローズドWebキャンペーンで特に採用されることが多い機能に特化、共有システムとして構築することで、従来よりも価格・納期面で利用しやすいサービスを目指し、同サービスを改良した。

これにより、多様化するWebキャンペーンシステムのニーズに合わせて、従来は実現できなかったキャンペーン(出荷数の少ないブランド、実施対象店舗の少ない流通など)での導入に適しているという。

シリアルナンバーの配布方法は、シールに印字してキャンペーン対象商品に貼る、キャンペーン対象商品のパッケージなどに印字する、カードなどに印字してキャンペーン対象商品の購入者に渡す、メールやSNSなどを利用してキャンペーン対象商品の購入者に送るの4つ。

  • 利用イメージ

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新サービスの特徴は、クラウドサーバ上のシステム共有環境ですぐ利用できる(個別サーバの準備不要)ほか、構築済の応募フローを利用可能とし、応募入力項目は選択可能(基本項目は設定済。オプションで項目を増やすことも可能)としている。

また、シリアルナンバー発行数の上限は500万件(印字予備を含む。対象商品へのシリアル印字を考慮する場合、対象商品出荷数は300万個程度の想定)に加え、その場で当たりがわかる「即時抽選型(インスタントウィン)」で当選確率設定もできるという。

さらに、当選賞品に配送不要のギフトコードなどデジタルインセンティブも選択可能であり、2次元コードを読み取るだけで、キャンペーンサイト上のシリアルナンバー入力が完了する「ユニークQR」(1点ごとにシリアルナンバーが付加されたQRコード)にも対応している。

基本価格は150万円(従来システムでは400万円~)~、準備期間は最短3週間(シール印刷やパッケージ印字の期間は含まない。従来システムでは平均2カ月)となる。

今後、飲料、酒類、食品、化粧品、トイレタリー、日用雑貨、流通などの業界や、大規模商業施設など向けに、2018年度中に約1億円(販促物や、キャンペーン事務局などの関連受注含む)の売り上げを目指す。