テックビューロとジャパンネット銀行は2月6日、富士通とともに、「mijin」と「Hyperledger fabric」の2つのブロックチェーンを用いた業務プロセスへの活用とその有効性を検証する実証実験を開始したと発表した。このような取り組みは世界初だという。
同実証実験は、企業間の契約書締結時における、ファイルの閲覧・編集などの作業履歴および合意締結に至るまでの承認プロセスについて、管理コストの削減を目的として行われる。紙やメールで行われることの多い契約書の締結について、ブロックチェーンで履歴の管理を行い、契約書のペーパーレスおよび業務効率化の実現可能性を検証する。
具体的には、ファイルから取得される固有情報(ハッシュ値)を2つのブロックチェーン上に記録し、誰がいつその契約書を確認・合意したかを相互に参照できるようにする。また、2つの異なるブロックチェーンの技術交流と連携を図る。
テックビューロが提供するmijinは、クラウド上や自社データセンター内に、企業内や企業間で利用可能なプライベート・ブロックチェーン環境を構築するためのソフトウェア。実験では、ジャパンネット銀行がmijin、富士通がHyperledger Fabricを用いて、それぞれアプリケーションを開発する。契約書ファイルのハッシュ値と誰がいつ承認・却下したかをそれぞれブロックチェーンに記録し、いずれかのブロックチェーンに不具合が発生した場合でも記録データを確認できるようにすることで、セキュリティと高い可用性を実現検証する。
実験の期間は2018年2月6日から3月30日まで。