The Linux Foundationは現地時間30日、オープンソースのブロックチェーン技術共同開発プロジェクトHyperledgerが、新たな分散処理フレームワーク「Hyperledger Sawtooth 1.0」(公式サイト)をリリースしたことを発表した。
「Hyperledger Sawtooth 1.0」は昨年7月にリリースされたHyperledger Fabric 1.0に続く二つ目のブロックチェーンフレームワークの成果物としてリリース、GitHubに公開されている。Hyperledger Sawtooth 1.0は、SDKが用意されておりブロックチェーンへの参加の仕組みであるスマートコントラクトにGo、JavaScript、Pythonなどを含む任意の言語で開発できる特徴がある。
開発は2016年4月の最初のコードコントリビューションから現在の1.0までアクティブなコミュニティにより支えられており、リリースにはAmazon Web Services、Active Ticketing、Bitwise.io、Cloudsoft、Context Labs、Dot BC Media、Ericsson、Hacera、Huawei、IBM、Intel、Microsoft Azure、Monax、Open Music Initiative、PokitDok、R3、T-Mobile、Wind Riverなどの企業と500人以上の技術者が貢献したことに言及している。また、公式サイトにはシーフードサプライチェーンにおける魚の信用性確保のためのIoTを使った実証実験や債権決済など金融分野における実証を掲載しているが、音楽やメディアコンテンツの権利帰属、ヘルスケアトランザクションの記録、金融サービスの顧客身元確認(KYC)などを含む複数のビジネスケースをサポートする概念実証(PoC's)が行われたことも発表している。
オープンソースのブロックチェーン技術推進プロジェクトHyperledger Projectは、Linuxをはじめ数多くのオープンソースプロジェクトを展開する団体で数多くの先端IT、ICT企業や開発者たちがメンバーとして参加するThe Linux Foundationがホストするブロックチェーン技術のプロジェクトで業界業種を超えたメンバーがブロックチェーン技術の開発を行っている。