国際情報サービス企業クラリベイト・アナリティクス社(本社・米国フィラデルフィア、日本オフィス・東京都港区)はこのほど、世界で最も革新的な企業・機関を選出する「Top100グローバル・イノベーター2017」を発表し、トップ100に日本から39社が選ばれた。この選出は今回が7回目で、日本は昨年と比べて5社増え、国別数で世界最多になった。
同社は、独自に保有する世界最大規模の特許関連のデータを基に、この5年間に多数の特許を取得・登録した世界の主な企業・機関を対象に「取得特許数」「(申請数に占める取得率である)成功率」「(世界主要市場での出願特許などの)グローバル性」「(他社の発明・開発の引用頻度などの)影響力」の4項目を選定基準に選んだ。トップ100以内の順位などは明らかにしていない。
国別選出企業数順位の2位は米国で36社が選ばれた。次いで7社のフランス、4社のドイツ、3社のスイスと韓国と続いた。2社選ばれたのはオランダと台湾。1社は中国、フィンランド、スウェーデン、アイルランド。7回連続でトップ100に選ばれた日本企業は14社に上った。アジアではハードウエア・電子部品製造分野で韓国のサムスン、台湾の鴻海がトップ100に入っており、日本企業の躍進を受けて同社は「アジアがグローバル・イノベーションの先進地域としての地位を獲得した」としている。
選出企業の分野別では、昨年と比べてハードウエア・電子部品製造と化学工業・化粧品分野の企業が目立って増加。ハードウエア・電子部品製造は昨年の29社から34社に、化学工業・化粧品分野は昨年の9社から12社にそれぞれ増えた。
クラリベイト・アナリティクス社日本代表の日野博文氏は「世界は地政学的な変化と大きな経済的変化を経験している。このため不確実性を乗り切り、リーダー企業であり続けるためにイノベーションにフォーカスすることが重要だ。(そのことが)競争優位性を生み出し、社会の改善と市民の福祉向上を可能にする持続可能な経済の創造につながる」とコメントしている。
100社に選ばれた日本企業は以下の通り。
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