ヴァイナスは1月31日、英Advanced Design Technology (ADT)のターボ機械向け流体設計統合システム「TURBOdesign Suite」の最新バージョンである「TURBOdesign Suite 6.4」を2018年2月1日より国内向けに販売を開始することを発表した。
最新バージョンとなる6.4では、新たにすべてのモジュールで圧縮機の設計に必要な圧縮性を持った実在気体物性の物性データを読み込むことが可能となったほか、既存の子午面形状生成機能の拡張として、複数の断面と各位置に対する回転幅、方向と参照点を定義、これらのパラメータを検討しながら遠心型多段圧縮機の設計を行うことを可能にした。
また、羽根の厚さ分布の指定を行うウインドウを一新。流れ方向に加え、スパン方向に対しても厚さ分布の指定が可能となったほか、コーナーRを伴った渦巻き形状ソリッドも出るのIGESへの出力も可能とした。
さらに、最適化設計において、流体解析ソルバ「STAR-CCM++」の実行設定を行うことで、計算されたデータから向上したい性能値を取り出すプロセスを簡素化したという。
このほか、同社では、これまでのターボ機械における最適設計コンサルティングで培ってきたノウハウを活用して、顧客の問題を解決する有償コンサルティングサービス「イニシャル・プロジェクト」も積極的に展開していくとしており、顧客が抱える問題解決のみならず、TURBOdesign導入前の定量的効果の測定や最適設計システムの早期立ち上げ支援なども行っていくとしている。
なお、同社では、国内の自動車や重工業、各種産業機械メーカーなどを中心に、初年度で20ライセンスの販売を見込むとしている。価格は年間ライセンスが350万円(税別)から、永久ライセンスが1225万円(同)から、としている。