ヤフー(Yahoo! JAPAN)は1月24日、同日に開催した取締役会において、新執行体制への移行、代表取締役社長の異動(内定)、定款の一部変更について決議し、6月に川邊健太郎氏が代表取締役社長 CEOに就任することを発表した。
同社では、2012年に代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)に就任した宮坂学氏は、ヤフーをPCの会社からスマートフォンで利用される会社への移行に取り組んだ。また「eコマース革命」による新ビジネスモデルの導入(2013年10月)や、アスクルの連結子会社化(2015年8月)などにより事業構造を変革させ、メディア事業に加え、コマース事業の業容拡大を図り、中核事業の多角化を進めてきた。
一方、インターネット業界は今後もデバイスや通信環境、技術の進化により、顧客ニーズ、グローバル企業や異業種も含めた競合企業など、市場環境が急速に変化していくことが予想されており、変化の激しいインターネット業界を勝ち抜くためには、新たな挑戦とそれに伴う経営幹部の若返りこそが重要な要素であり、新執行体制への移行と代表取締役の異動(内定)を決定した。
具体的には、新たな挑戦として2018年度から「スマートフォンの会社」に加え「データの会社」になることを目指す。そのために、新しいリーダーとして川邊健太郎氏が代表取締役社長 CEOに就任。6月に開催予定の定時株主総会および、その終了後の取締役会の決議を経て、宮坂氏は代表権のない取締役会長、川邊氏が取締役社長にそれぞれ就任する予定だ。
川邊氏は、1997年12月電脳隊 取締役、1999年9月に同 代表取締役社長に就任し、同12月にビー・アイ・エムを経て、2000年8月にYahoo!モバイル担当プロデューサーとしてヤフーに入社した。
2007年1月にはYahoo!ニュースプロデューサー、2009年5月にGyao(GYAO) 代表取締役、2012年4月に最高執行役員(COO) 執行役員権メディア事業統括本部長、同7月に副社長 COO兼メディアサービスカンパニー長、2014年6月に取締役副社長 COO 常務執行役員、2015年6月に副社長執行役員 COO、2017年4月には副社長執行役員 COO兼コマースグループ長(現任)を歴任。
CEOと最高執行責任者(COO)を統合し、ワントップで迅速な意思決定と執行を行い、社員と近い年齢に若返りを図ることで、選任した常務執行役員とともに新たな挑戦と事業の拡大・成長に取り組んでいく考えだ。
なお、宮坂氏は取締役会長として経営の管理・監督に注力するほか、新規事業の開発およびサービス提供を手がける新会社「Z(ゼット)コーポレーション」を1月18日に設立しており、同社の代表取締役に就任する。