KPMGコンサルティングは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と人工知能を組み合わせることで、これまでは難しいとされた例外対応を含むホワイトカラーの非定型業務の自動化を実現する、「Class2」のRPA導入支援サービスの提供を開始した。
RPAには、Class1、Class2、Class3の3つがあり、Class1は定型作業の自動化、Class2は非定型作業の自動化、Class3では、分析や意思決定までを自律的に行うこと。
現在、多くの企業で導入が進むClass1と呼ばれるRPAは、ルールエンジンや画面認識技術を活用することで、予め決められた作業ルールに従い、情報の取得(クローリング)から読み取り、入力作業、検証作業といった定型作業を自動化するもので、経費精算や請求書処理といった経理部門の業務から、契約申込書入力や36協定チェック業務など、主にバックオフィスの定型業務で活用さ。
一方、Class2は、従来のRPAの機能にディープラーニングや自然言語処理、テキストマイニングといったAI技術を組み合わせることで、紙や音声などの電子データ化されていない非構造化情報にも対応し、Class1では対応できなかった例外対応を含む、非定型業務の自動化を可能にするという。
例えば、コールセンター業務では、音声認識からの自然言語処理や仕分けアルゴリズム、データマイニングを活用することで回答までのリードタイムの短縮と回答精度の向上(FAQからの推論、リコメンド提供)を実現し、顧客満足度の向上が期待されるほか、シェアードサービス業務では、自然言語処理に加え過去データ分析やOCR技術(請求書など紙資料のデジタル化)を活用することで、人員・コスト削減のほか新たな知見の創出が期待できるという。
Class2はこのほかにも、これまで企業内に埋もれていた膨大な非構造化データの可視化、ビッグデータから従来は見出せなかった新たな知見の創出、また企業内外のデータを様々な角度から可視化し、重要な意思決定に活用するなどの効果が期待できるという。
また、RPA×AI診断(現状分析・RPAxAI化領域特定の支援)、将来像の定義支援、ソリューション選定支援、RPAxAIの導入支援、業務改革支援等、グローバル先端事例の知見を活かしたアドバイザリーサービスを提供する。