大日本印刷(DNP)とEmotion Techは共同で、企業が効果的なマーケティング施策を決定する際に有効なツール「エモーショナル カスタマージャーニーマップ(エモーショナル CJM)」を開発し、同日に提供開始すると発表した。
CJMとは、顧客の体験(カスタマーエクスペリエンス:CX)を可視化したもの。「エモーショナルCJM」では、デジタルマーケティングで使うCJM上に、購買者が企業の製品・サービスを「友人や知人に薦めたいか?」という観点から数値化するNet Promoter Score(NPS)に基づく“感情解析手法”で得られた“Impact Power LINE”と“Current state”の2つの数値のギャップを表示して、実施すべきマーケティング施策の決定を支援する。
Impact Power LINEは、既存顧客へのアンケートを“感情解析”し、生活者がマーケティング情報等に触れる機会(タッチポイント)において顧客ロイヤルティに与えるインパクトの強度を示し、Current stateは、タッチポイントにおける既存顧客の実際の影響の強弱を示している。
この2つの数値のギャップを可視化することで、CJM上のどのタッチポイントでギャップを縮める施策をどのように優先的に行うべきかという瞬時の判断を助け、顧客のロイヤルティを高めることができるという。
具体的には、生活者へのヒアリング等による定性的なアンケートではなく、生活者の属性やNPS、タッチポイントごとに独自に設定する項目や評価軸によって、顧客ロイヤルティを数値として取得することが可能。また、生活者属性に加え、生活者との接点ごとのロイヤルティへの影響の大きさと、実際の体験に基づく影響度とのギャップを数値化することで、具体的な課題の大きさや、改善事項の優先順位を可視化し、デジタルマーケティング施策の内容や実施時期についての迅速な意思決定を促すとしている。
さらに、マーケティング課題を定期的・継続的にモニタリングすることが可能で、購入までの理想と現実の行動のギャップを数値で把握することで、課題を定期的・継続的に観察して改善することができるという。