オカモトとNECソリューションイノベータは共同で、北海道エリアの消費者を対象に、電力料金プランの提示や電力使用に関する質問への回答などを自動で行うツールの有効性検証を目的とした実証実験を行うことを発表した。
2016年4月より国内の電力小売り事業が自由化され、電力の供給元やサービスを自由に選択できるようになった。北海道全域と東北地方に電力供給を行うオカモトは、消費者がより手軽に、電力小売りの比較検討や疑問点の解消を行える手段の提供を模索していた。
そこで今回、NECソリューションイノベータと連携し、消費者にとってなじみの深いコミュニケーションツールである「LINE」を活用して、これらの課題を解決する方法を検討した。
NECソリューションイノベータは、LINEにOCR技術やコンシェルジュが有する自動応答を行うチャットボットを組み合わせて、同ツールを開発した。電力料金の読み取りには光学文字認識(OCR)技術を活用している。
ツール利用者は、電気事業者が発行する電力使用料の伝票をスマートフォンで撮影し、オカモトのLINE@アカウントに送信すると、より安価な料金プランが自動で提示されるほか、ツール利用者の質問に自動で回答を行う。これにより、消費者には煩雑であった問い合わせがLINEで行えることで、電気事業者選定のための比較検討が容易になるよう支援するという。
なお、実証実験の実施期間は1月25日〜3月30日。対象は北海道エリアの在住者。実証内容は、消費者からLINE経由で受けた電力使用に関する疑問点に対する自動応答の精度の検証、電力事業者が発行する紙伝票画像の読み取り精度の検証、オカモトの電力小売りサービス「オカモトのでんき(オカでん)」のWeb申込フォームにアクセスし、適切に申し込みが行えるかの検証となっている。