Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスルメンツ(日本TI)は、高解像度ヘッドライトシステム向けのDLPテクノロジーを用いたチップセット「DLP5531-Q1」を発表した。同セットは、フルプログラマビリティと、既存のADB(aduptive driving beam)テクノロジーの1万倍以上という高い解像度を提供するという。
これにより、自動車メーカー、Tier1サプライヤは、運転者の走行路への最大限の輝度を提供すると同時に、対向車や再帰反射交通標識からの反射を抑えるヘッドライトシステムの設計が可能となる。
また、新型DLPテクノロジーは、LEDやレーザを含むあらゆる光源で動作し、ビームパターンをカスタマイズできることから、走行路に照射する光を、より高精度に制御し分配する手法を提供する。さらに、ピクセルを自在に減光する機能を備えているため、他の運転者に影響を与えずに、あらゆる状況で車両を操作しながらハイビームを維持できるヘッドライトシステムを開発することができる。
加えて、道路上に関連する情報を投影してヘッドライトシステムを新しい通信チャネルに変換させることも可能になる。走行路への照射機能は、運転者同士や歩行者および他の車両間の通信を向上させ、自律運転や自動運転の車両システムに必要な将来の通信要件に対応する手法も提供することを可能とする。
なお、今回発表されたDLPチップセットはすでにサンプル供給中で、2018年後半より広範囲に供給する予定だという。