シュナイダーエレクトリックは1月15日、関西エアポートが運営する大阪国際空港(伊丹空港)のサーバルーム全体の再構築に際し、サーバルーム向けインフラソリューションを導入したと発表した。
関西エアポートは、関西国際空港および伊丹空港の運営を手がけており、伊丹空港では2020年夏を目標に空港ターミナルビルの全面リニューアルを計画、それに伴う大規模改修工事と並行して、新たな情報関連設備の導入も進めている。
2017年7月には「伊丹オペレーションセンター」設置し、警備や保安情報、滑走路管理のシステムなどを集中管理し、飛行場内オペレーションやセキュリティ、危機管理の空港運用部門を統合する情報拠点の運用を開始したが、重要なバックボーンとしてサーバルームの強化が急務となってたという。
特に無停電電源装置(UPS)の運用・管理においては管理者の負担が大きくなっていたこともあり、新たなサーバルームでは電源設備を含めたITインフラ全体の一元管理を目指していたほか、ケーブル類の整理などメンテナンス作業の効率化を必要としていた。そのような状況を踏まえ、関西エアポートは設計から構築、運用・管理までワンストップでの提案力や、将来的な拡張性などを評価し、2016年12月にシュナイダーエレクトリックによるサーバルーム全体の再構築案を採用した。
具体的には、三相モジュラー型UPS「Symmetra PX 2G」、サーバラック「NetShelter SX」、電源表示ディスプレイを備えたラックマウントPDU(ラックに搭載しサーバーなどに電力を供給する電源タップ)「Metered Rack-Mount PDU」、物理セキュリティ&環境監視ソリューション「NetBotz」、DCIMデータセンターインフラ管理ソフトウェア「StruxureWare Data Center Expert」などを約3カ月間で導入し、2017年4月から本格運用を開始している。
新サーバルームの運用開始により、従来のサーバルームが抱えていた課題を解消し、安定性と信頼性の強化、運用の効率化が実現したという。