インフォテリアは1月11日に、賀詞交換会を開催し、2017年の振り返りと2018年の展望を語った。
まず、登壇した代表取締役/CEOの平野洋一郎氏は「従来、当社ではHandbookとASTERIA WARPで人とシステムをつないでいたが、2017年に、モノ(IoT)と人をつなぐモバイルアプリ基盤「Platio」とシステムとモノをつなぐエッジコンピューティング基盤「Gravio」を新たに提供開始した」と2017年を振り返った。
そのうえで「2018年はシンガポールR&Dセンターを開設し、教育レベルの高い東南アジアの中心で研究開発を進める。また、3年前からシンガポールに赴任していた私は日本へ帰任し、グローバルなM&Aと新領域の開拓を進めていく予定だ」と展望を語った。
そして、平野氏はM&Aを進める戦略として"4つのD"を掲げた。ビッグデータやAIなどの「Data」、スマートデバイスやIoTなどの「Device」、ブロックチェーンなどの非中央集権型社会を実現するためのソフトウェアである「Decentralized」、そして、誰でもどこでも使えるようにするための「Design」だ。
「4つのDを加速させていくことに加えて、創業時から目指している"自律-分散-協調"型の社会を実現するためにサービスを提供していきたい」と、将来の展望を述べた。
社外取締役で、フェノックス ベンチャーキャピタル 共同代表パートナー兼CEOのアニス・ウッザマン氏は「私はシリコンバレーにあるベンチャーキャピタルで、世界のトップトレンドに主に投資している。今、最もホットな話題は人工知能。人工知能はデータをベースとしていて、裏にはIoTが絡んでくる。その中で人気のあるデバイスはスマートスピーカー。Amazon EchoとGoogle Homeの2種類を合わせると3900万台売れていると言われている。そしてトレンドは、スピーカーからロボットへと移っていくだろう。IoTの進化も起こると考えている。そのため、インフォテリアの掲げる"4D"は、これからの社会とマッチしていくはず。今後のトレンドにも対応していけるだろう」と、インフォテリアのポテンシャルの高さを訴えた。
最後に、執行役員副社長 最高技術責任者の北原淑行氏は「我々は、過去のデータを含めて新しいものに置き換えるという、データ変換をビジネスでやってきた。近年はデータを取得するためにIoTが登場し、センサーデータや環境データを蓄積し、過去のデータと合わせてAIで活用していく流れになっている。今後は、データをどのように活用することができるか、実際に使う人に気づきのある製品を開発していきたい」と述べた。