今年も残すところあとわずかとなりました。マイナビニュースでは、今年も先端技術にまつわる情報を多数発信してきました。昨今、めまぐるしいスピードで時流が変化している中、分野ごとの話題を振り返ることで、この1年のハイライトをお目にかけられればと思います。

ここでは、マイナビニュースで2017年に掲載された「宇宙分野」の記事の年間アクセスランキングトップ3をお届けします。

第3位 「史上初、中性子星合体の重力波の観測に成功 - いったい何がすごいのか?」

まず、アクセスランキング第3位は「史上初、中性子星合体の重力波の観測に成功 - いったい何がすごいのか?」の連載記事(全3回)でした。

  • 重力波

    まさに2017年を表す記事がランクイン!

2017年は、重力波がノーベル物理学賞をとり、数々の発見がありました。

これまで、可視光・電波・赤外線・紫外線・X線・ガンマ線と、さまざまな波長の電磁波で宇宙を観測してきた人類は、2017年、あらたに「重力波」を使った観測ができるようになりました。いままでの観測方法に加え、重力波を使った観測を行うことであらたな現象を確認する「マルチメッセンジャー天文学」という言葉が広まったのも、この年からだと言えます。

中性子星の合体からの重力波を観測し、さまざまな観測を行った結果、重元素が生成されていることが示唆されたことも印象的でした。

第2位 「9月1日、史上最大級の小惑星が地球近くを通過」

つづいて第2位は、「9月1日、史上最大級の小惑星が地球近くを通過」という記事でした。

  • フローレンス

    小惑星の名前である「フローレンス」は、フローレンス・ナイチンゲールに由来しているそうです

こちらも非常に興味深い内容で、地球の近くを大型の小惑星が通過することを予測したというものでした。小惑星の名は「フローレンス(Florence)」。1981年に天文学者が発見したもので、この先、2500年まではこれほどに接近することはないとのこと。

第1位 「高速電波バーストは異星文明の可能性、宇宙船の動力源か-ハーバード大など」

アクセスランキングトップは、「高速電波バーストは異星文明の可能性、宇宙船の動力源か-ハーバード大など」という記事でした。

同記事は、ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(CfA)とハーバード大学の研究チームが発表した、「高速電波バースト」と呼ばれる天文現象が、異性文明の存在証拠である可能性がある、との見解を示したもの。

  • 高速電波バースト

    高度に発達した異性文明の存在を示唆する論文に、衝撃を受けました。まるでSFの世界です (記事の一部より抜粋)

高速電波バーストが、異性文明によるものであれば、帆船のように太陽からの光(電磁波)を受けて進む恒星間宇宙船の動力源であることが考えられるといいます。もしこれが本当なら、太陽系の外から生命体が移動してくる、なんてことも起こり得るのでしょうか。にわかには信じがたい話ですが、もし本当であれば、夢のある話です。

以上、2017年のマイナビニュース「宇宙分野」の年間アクセスランキングトップ3を紹介しました。2016年に宇宙活動法が制定されたことが後押しとなってか、民間の宇宙産業への挑戦も進んでいます。また、2018年はJAXAのイプシロンロケット3号機、小型ロケットSS-520の打ち上げなどにはじまり、さまざまな宇宙関連の取り組みが予定されています。マイナビニュース編集部一同、読者の方々にさまざまな情報を届けられるのが楽しみです。