伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は12月26日、SDS(Software Defined Storage:ソフトウェア定義型ストレージ)プラットフォーム「VMware vSAN」を利用したHCI(ハイパーコンバージドソリューション)「VMware HCI」の提供を開始した。大規模なストレージや手間のかかる設定を必要とせず、仮想化環境を増強することが可能なHCIを実現するソリューションとなり、小規模から大規模なシステムまで対応し、サーバ3台の最小構成が2000万円~、3年間で10億円の売上を目指す。
VMware HCIは、サーバの内蔵ディスクを仮想化環境の共有ストレージとして管理するためのソフトウェアであるVMware vSANを中心に、仮想化環境を管理する「VMware vSphere」および「VMware vCenter」を組み合わせたHCI。ストレージを管理するvSANを仮想サーバの管理機能に統合したことで、専用ストレージに関する専門知識がなくても、運用しやすく、柔軟に拡張でき、障害に耐性のある仮想環境のためのストレージを構築することができるという。
CTCが提供するHCIは、VMwareとの戦略的提携に基づき提供されるVMware HCIとシスコやDell EMCのサーバ、CTC独自開発のソフトウェアなどを組み合わせた検証済みモデル。同社は製品と合わせて、仮想化やネットワークなどの設定を含めた構築支援から、ソフトウェア、ハードウェアの統一的な保守サポートまでトータルなサービスを提供するとしている。
構築した仮想化環境でストレージを含めたリソースが不足してもサーバを追加することで対応でき、使用状況に必要十分な環境を用意することを可能としている。同社が独自開発したソフトウェアを搭載したオプションは、障害発生に伴う業務を自動化する「Avail-I」で、今後は企業向け文書情報管理システム「EIMANAGER」に加え、ソフトウェアやハードウェアを拡充していく予定だという。