理経は12月19日、新宿駅周辺防災対策協議会メンバーで構成される「チーム・新宿」(損害保険ジャパン日本興亜、SOMPOリスケアマネジメント、工学院大学、理経および新宿区の新宿駅周辺防災対策協議会のメンバーから構成)によるドローンを活用した超高層ビル街でのドローンを用いた情報収集および滞留者誘導の実証実験第2弾に同12日に参画したと発表した。

実証実験では、ドローン活用の実効性と課題の確認に加え、新たにドローンの発着場所から離れた現地本部(工学院大学)から、音声による遠隔指示が可能な通信網を構築。

  • システム構成図

    システム構成図

長距離無線LAN(自営網)を利用したドローンの映像情報共有を可能にするシステムに加え、新たに自営網内で現地本部と拠点間を結ぶIP電話のシステム構成とし、各拠点においてドローンの映像およびドローンに搭載したスピーカーを利用して滞留者誘導の現実性などの確認を行った。IP電話を利用することで、遠隔地の現地本部からドローン発着拠点、各拠点への指示を可能としている。

基幹インフラは理経、日東通信による長距離無線LANシステム(現地本部と拠点間で約100Mbpsの自営無線インフラ)、音声ゲートウェイ設備は日東通信の「LEGASip」を利用して、現地本部と拠点間でのIP電話システムを自営網内で構築したほか、IP電話からドローンスピーカーへの音声伝達をするための音声ゲートウェイ機能も提供した。

ドローン映像共有、各拠点状況の映像確認設備は、アイベックステクノロジーの「HLD-300Cエンコーダ/デコーダ」(超低遅延対応H.264コーデック)、ネットワークカメラを利用して、ドローン映像および各拠点の状況映像を各拠点へマルチキャスト伝送。

リアルタイム映像コミュニケーション技術は収集した情報をもとに各拠点間の意思決定するため、ブイキューブロボティクス社リアルタイム映像コミュニケーション技術とクラウド内のサーバを利用。移動式大型ディスプレイは、災害時およびイベントに有効なシステムファイブの移動中継車を映像情報伝達用ディスプレイとして利用した。

今後も災害対応実証実験に参加し、地方公共団体にとって有益で実用的な災害情報伝達システムの提案および構築を行い、さらなる防災分野での社会貢献に取り組むという。