デンソーは、スマートフォンを車両の鍵として用いるスマートキー/スマートエントリーに関する特許技術を保有する米国のベンチャー企業、InfiniteKeyを2017年10月に買収したと発表した。今回の買収によりデンソーは、ライドシェアや車両を活用した新サービスなど、幅広い形態のモビリティサービス浸透を見据え、高いセキュリティ性と利便性を兼ね備えたスマートキー活用の事業展開を加速するという。
スマートフォンを用いたスマートキーシステムは、従来の車両専用の鍵と異なり、クラウドを活用した一時的な鍵配信が可能となっている。そのため、1台の車両を複数の利用者が使うライドシェアや、駐車時の車両を宅配BOXとして利用する際の宅配業者向け認証など、新モビリティサービスの鍵としても期待されている。
InfiniteKeyは、スマートフォンを車両の鍵として利用するPhone-as-a-Key(PaaK)の先進技術を開発したソフトウェア開発会社で、省電力な無線規格であるBLE(Bluetooth Low Energy)を用い、スマートキーシステムに求められる位置特定技術を、省電力、高セキュリティで実現する。今回の買収によりInfiniteKeyは、デンソーの北米地域本社であるデンソー・インターナショナル・アメリカ内の部門となり、今後さらに、次世代技術のスピーディな開発を進めていくということだ。