米PTCは、ヒトとフィジカルの世界におけるインタラクションの改善を目指し、新たに「リアリティラボ」を創設したことを発表した。
「リアリティラボ」は、ARやVR、MR、フィジカルリアリティを活用したアプリケーションを開発する研究者が率いるテストセンターとなる。PTCは同ラボを通じて、ヒト中心のデザインや、ヒトとコンピュータ間のやりとりに新たな技術を適用することで、より直観的かつ実践的なコンピュータユーザインタフェースを提供する予定となっている。なお、同ラボは、マサチューセッツ州ニーダムに所在する現在のPTC本社に設置されており、2019年にはボストン市内への移転が予定されている、新たな本社における主要施設のひとつとなるということだ。
同ラボのチーフサイエンティストは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の卒業生であるバレンティン・ヒューン(Valentin Heun)およびベンジャミン・レイノルズ(Benjamin Reynolds)が務める。ヒューンとレイノルズは、MITメディアラボ在籍時に、スマートフォンの画面上でスマートオブジェクトの間に線を引くだけで、それらのオブジェクトをリンクさせることができるARプラットフォーム「Reality Editor」を共同開発している。
PTC社長兼最高経営責任者(CEO)のジム・ヘプルマン氏(Jim Heppelmann)は、次のように述べている。「ARにより、IoTが生み出す膨大なデジタルデータと、そのデータが利用されるフィジカルの世界のデジタル変革における取り組みがつながります。新たに創設したリアリティラボを通じて、顧客対応、従業員の教育訓練、製品の設計・製造、バリューチェーンの管理、競争へのアプローチの進化において、企業を支援していきます」