オムロン ソーシアルソリューションズ(OSS)は12月14日、ドライバーが運転に集中できているかを判断する「ドライバー見守り車載センサ」を実用化した安全運転管理サービス「ドライブカルテ(DriveKarte)」を物流・公共交通などの事業者向けに提供すると発表した。
ドライバーの運転集中度の低下に起因した交通事故は後を絶たない。また、労働力不足が深刻化する物流業界などでは、ドライバーの安全運転意識を高め、早期に育成していく必要がある。
ドライブカルテは、これらの問題の解決を目的として開発されたもの。専用のセンサを既存の車両に取り付けることで、ドライバーの運転状況をセンシングし、事故につながる挙動を検知すると警告音で注意を促すとともに、運行管理者にメールで通知することができる。
さらに、車両の走行状態とドライバーの運転集中度をデータ化し、安全運転指標として事業者に提供することも可能だ。これにより、ドライバーの安全意識を改善・向上させるための教育支援としても活用できるという。
OSS 社会ソリューション事業本部の小藪竜也 事業企画課長は、同ソリューションの市場性について、「事故ゼロ・商品価値の向上を目指す業界での利用を期待。約200万台の車両がターゲットとなる」と説明する。また近い将来には、生体情報連携による高度化、さらには車外情報などによる高度化も目指すとしており、「同ソリューションにより、事故ゼロの世界を実現したい」と続けた。
会見では、ソリューションのデモンストレーションも実施された。
なおOSSは同ソリューションに関して、2018年~2022年の5年間で累計100億円の売り上げを目指すという。さらに、自動運転インフラ設備の拡大が見込まれる2025年にはサービスの価値転換を図り、年間100億円の売り上げを目指すとしている。