12月13日から15日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているエレクトロニクス製造サプライチェーン総合展示会「SEMICON Japan 2017」において、ミニマルファブは、パビリオンを形成し、ほとんどすべての装置の提供にめどが立ち、チップ生産が可能な状態が整ったことをアピールしている。

  • SEMICON Japan  2017のミニマルファブブースの様子

    SEMICON Japan 2017のミニマルファブブースの様子

これまでミニマルファブはSEMICON Japanにおいて、MOSトランジスタの製造やリングオシレータの製造などを会期中に行ってきたが、今回は、そうした製造デモは行わず、ミニマルファブ装置の組み立て実演を行っている。組み立ては、プロセス処理部、ウェハ搬送ユニット、電気系・空気圧系、コントローラ、筐体といった流れで行われており、1日もあれば完了することができるという。

今回、同ブースの最大のポイントは、こうした手軽な装置の組み立て性のアピールではなく、ほぼすべての製造装置が出そろい、それを販売できる体制が整えられたという点にあるという。

  • ミニマルファブブースに設置されている製造装置

    ブース内にはさまざまな装置が展示されている。ブースでの紹介によると、開発中となっており、まだ旧来機も存在していない装置は、「電子ビーム露光装置」「減圧CVD炉」「ウェハ移載機」など、数機種のみで、それ以外はすでに受注を開始、ないし2018年~2019年にかけて受注を開始する予定であるとしている

また、今後、販売されていく装置には、従来コントローラに代わり、新たにアルゴシステム製のコントローラが共通コントローラとして搭載されることになるという。これは、将来的に、ミニマルファブが装置の販売のみならず、プロセスレシピの提供も目指しているためで、暗号化されたレシピを取り扱うためのセキュリティを担保するために、新たなコントローラが必要となったため、開発されたとする。

とはいえ、暗号化システムそのものはまだ開発中であり、レシピの提供は、それらの開発状況などを見極めてからということになる模様だ。