Microsoftは2017年12月7日(現地時間)、同社の統合開発環境であるVisual Studio 2017 バージョン15.6プレビューをリリースしたことを、公式ブログで明らかにした。C++ 17のコピーエリジョンのサポートなどに代表されるVisual C++の機能強化や、CPU使用率ツールによる診断機能の強化、Gitブランチ切り替え時にIntelliSenseが動作しなくなるなど、いくつかのバグも修正している。こちらのダウンロードページからCommunityやProfessional、Enterpriseといった各エディションの入手が可能。

  • 特定のコードに対するCPU消費量に基づいて、ソースの強調表示が可能になった(画像はすべて公式ブログより抜粋)

    特定のコードに対するCPU消費量に基づいて、ソースの強調表示が可能になった(画像はすべて公式ブログより抜粋)

新たなCPU使用率ツールは、選択した関数コードがCPU消費量と共に表示されるため、ビルドしたアプリケーションのパフォーマンスを見直す場合、改善すべき箇所が容易に分かる。また、Windows 10 Fall Creators Update以降で生成したダンプ利用時は、スレッド名が表示されるようになった。

  • 新規プロジェクト作成ダイアログからCMakeプロジェクトが作成可能になった

    新規プロジェクト作成ダイアログからCMakeプロジェクトが作成可能になった

Visual C++関連では、Android NDK r15cの組み込みサポートと、コピーエリジョンが保証されたC++ 17のサポートが加わっている。また、これまで最大4時間を用意していたIntelliSense for Pythonのデータベースを用いずに利用可能としている。

この他にもチームエクスプローラでGitタグの完全表示や、Visual Studioアカウントを用いてKey VaultなどのMicrosoft Azureリソースのアクセス、実行ファイルのファイルバージョンにマイナーリリースを反映するといった更新が加わった。より詳しい情報はリリースノートで確認できる。

阿久津良和(Cactus)