デルとEMCジャパンは12月7日、第14世代「Dell EMC PowerEdge(パワーエッジ)」を基盤とする「Dell EMC HCIアプライアンス」2機種を発表した。価格はいずれも個別見積。提供開始時期は、「VxRail(ヴィエックスレール)アプライアンス」が2017年12月中旬、「XCシリーズ アプライアンス」の「XC640」「XC740xd」「XC740」はすでに提供開始している。
新製品は「VMware vSAN」を基盤にVMwareと共同開発したVxRailアプライアンスファミリーおよび、Microsoft Hyper-Vをはじめとしたハイパーバイザーの幅広い選択肢を求める企業やマルチ ハイパーバイザー環境向けに構築したというDell EMC XCシリーズの2機種。
第14世代のPowerEdgeはIntel Xeonスケーラブルプロセッサを搭載し、ソフトウェアデファインドストレージ(SDS)に対する150のカスタム要件を反映しており、HCI向けに独自に最適化し、スケールアウト環境におけるSSDサポートの強化、迅速な初期化と合理化したデータストレージ管理、ドライブ冷却機能を強化している。加えて、サーバおよびHCIプラットフォームにまたがるDell EMCシステム管理用の共通のユーザーインタフェースをオプションで提供する。
VxRailは、数百万に上るコンフィギュレーションオプションを通じて、よりパワフルで安定したパフォーマンスを提供し、多様なHCIユースケースおよび、高い要件が求められるVMware環境のミッションクリティカルなワークロードをサポートするとしている。
同製品により期待できる効果として、高い要件が求められるアプリケーションにおけるパフォーマンス、高い信頼性のパフォーマンス、幅広いオプションによる導入環境の最適なサイジングの実現、ソフトウェアデファインドNASのサポートの4点を挙げる。
高い要件が求められるアプリケーションにおけるパフォーマンスでは、最大2倍のIOPSと2倍以上高速な応答時間を実現。信頼性に関しては、サブミリ秒を維持しながら9倍の安定した応答時間を実現し、サイジングの実現については多くのプロセッサオプション、新しいSATA SSD、追加のネットワークオプション、GPU拡張を含む数百万のコンフィギュレーションにより、プロビジョニングしすぎることなく導入企業のHCI要件に最適な環境を提供するという。
ソフトウェアデファインドNASのサポートでは、リモートオフィスやエッジからコアのファイル展開向けの「Dell EMC Isilon SDエッジ」によって、VxRailのリモートレプリケーション/クラウドオブジェクトストレージ/管理機能を統合する。
一方、XCシリーズは、幅広いワークロードで従来以上に優れたパフォーマンス、より高速なネットワーク、新しく追加したNVMe/SSDコンフィギュレーションを提供する。同シリーズにより期待できる効果としては、コンピューティング集中型ワークロードに対するパフォーマンスの向上、コンピューティング能力の最大93%向上、VDI環境の幅広いユースケースのサポートの3点を挙げる。
パフォーマンスの向上では、アプライアンスあたり最高50%の追加コアが利用可能。コンピューティング能力の向上では、ストレージ密度が重要な要件のワークロードをサポートし、VDI(仮想デスクトップ)環境のユースケースに関しては、最大50%向上したGPUパワーにより、コンピューティングニーズに対応するとしている。